「冬になるとEVって全然走らなくなるんでしょ?」
お客様からよくいただく質問です。正直にお答えします。冬は夏より航続距離が落ちます。これは本当です。でも「全然走らない」は言いすぎです。
八代店で整備士をしている栫です。毎日EVに触れている立場から、冬のEVについて「実際どれくらい落ちるのか」「なぜ落ちるのか」「対策はあるのか」を正直にお話しします。不安を抱えたままにしないでくださいね!
冬にEVの走行距離が減るのには、ちゃんとした理由が2つあります。
理由1: 低温でバッテリーの性能が一時的に下がる
リチウムイオンバッテリーは温度が下がると、内部の化学反応が鈍くなります。容量が減るわけではなく、「出せる電気の量が一時的に少なくなる」というイメージです。気温が上がればまた元に戻ります。
理由2: 暖房に電気を使う
ガソリン車の暖房はエンジンが出す「廃熱」を使っています。エンジンが動いていれば勝手に熱が出るので、暖房で燃費が大きく落ちることはありません。
一方、EVにはエンジンがないので、暖房はヒーターで電気を使って熱を作ります。これが冬に航続距離を縮める一番の原因です。
気になるのは「結局どのくらい走らなくなるの?」ですよね。整備士として毎日EVを見ている感覚でお伝えします。
| 季節・条件 | 航続距離の目安 | 夏比 |
|---|---|---|
| 春・秋(20℃前後) | カタログ値に近い | 100% |
| 夏(30℃以上・エアコン使用) | カタログの約85〜90% | 約90% |
| 冬(5℃前後・暖房使用) | カタログの約70〜80% | 約75% |
| 厳寒期(0℃以下・暖房強め) | カタログの約60〜70% | 約65% |
サクラを例にすると、カタログ値180kmに対して冬場の実走行は120〜140km程度です。日常使いなら十分足りる距離ですが、「いつも通りの感覚で走ると足りなくなるかも」という意識は持っておいたほうがいいです。
ただ幸いなことに、熊本の冬は雪国ほど厳しくありません。八代も大津も熊本市内も、真冬でも日中の気温は5〜10℃くらいあります。北海道や東北のEVオーナーさんの話と比べると、熊本はEVに優しい気候です。
POINT 03整備士の立場からおすすめしている、冬のEVを快適に使うコツをお伝えします。
この3つを意識するだけで、冬場の航続距離ダウンはかなり軽減できます。特にプレコンディショニング(走行前の車内暖め)は効果が大きいので、ぜひ試してみてください!
関連コラム: EVバッテリーの寿命とSOHって何? 整備士が本音で解説 記事④ 吉田(八代店・サービス部長) POINT 04熊本で整備士をしている立場から見ると、冬場にEVで困っているお客様はほとんどいません。理由は気候です。
熊本県の冬の平均最低気温は、八代で約3℃、熊本市内で約3℃、大津で約1℃程度。朝は冷え込みますが、日中は10℃前後まで上がる日が多いです。雪が積もる日数も年に数日あるかないか。この気候なら、EVのバッテリー性能低下はかなりマイルドです。
冬場に整備工場で相談を受けるのは「航続距離が減って驚いた」という内容が多いですが、実際に計測してみるとバッテリー自体には何も問題ないケースがほとんどです。気温が上がれば元に戻るので、安心してもらえます。
もし「自分のEV、冬の航続距離が気になる」という方は、八代の整備工場でも大津・健軍店でもいつでも相談してください。バッテリーの健康状態(SOH)を計測して数値でお見せしますので、安心材料になると思います。
自分の使い方で足りるか? AIシミュレーションで確認する 冬場の航続距離ダウンも加味してチェックEVの冬の航続距離ダウンは事実ですが、「バッテリーの故障」ではなく「低温による一時的な出力低下+暖房の電力消費」が原因です。春になれば元通りになります。
熊本のようにそこまで寒くない地域では、航続距離ダウンは夏比で約75%程度に収まることが多いです。日常使いには十分足りる範囲です。
それでも不安がある方は、ぜひKAT WORLDの八代・大津・健軍いずれの店舗にもご相談ください。整備士の栫がバッテリー状態を確認して、数字で安心できる材料をお渡しします!